「今年こそは本気でこれに挑戦しよう!」と意気込んでも、なかなか思うように続けられないのが人間というもの。
最初の1~2週間くらいは頑張れても、時間が経つにつれてちょっとずつサボってしまったり、別のことに気を取られるうちにどうでもよくなってしまったり…なんていう経験、皆さんもあるのではないでしょうか。
でも、決めたことをしっかり続けて成果を出せれば「充実感」や「達成感」を味わえますし、自信にもなりますよね。
この記事では、継続力アップや習慣化のためのコツを学べる本を集めました。
- やらなきゃ!とは思っているのに、なかなか習慣にできない人
- 「三日坊主」とはまさに自分のことだ、と思っている人
- 物事を続ける力を高めたいと考えている人
このような人に、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
継続力アップ!「習慣化」に役立つ本5選
継続力アップ・習慣化に役立つ本はたくさんありますが、ここでは以下の5冊をおすすめします。
- 『習慣を変えれば人生が変わる』
- 『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』
- 『小さな習慣』
- 『理想の人生をつくる習慣化大全』
- 『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』
これら5冊の本を通して、まず習慣化するのが難しい理由を知るとともに、習慣化することで人生にどんな良い影響があるのか?を深く学べます。
また、習慣化に一歩ずつ近づくための具体的な方法もわかりやすく解説されています。
では、これらの本の特徴について詳しく解説していきます!
①『習慣を変えれば人生が変わる』
マーク・レクラウ著『習慣を変えれば人生が変わる』を紹介します。
著者のマーク・レクラウ氏は、ドイツ出身のライフコーチ。
「習慣」は、自分の「意思」によってつくられるもの。
自らの習慣を変えていき、本当に望む人生に近づくためにどうすべきかを学ぶことができる一冊です。
また、著者は冒頭でこう語っています。
私が本書を書いたのは、あまりにも多くの人が人生を改善し、より幸せで、より裕福になりたいと願っているのに、それを実現するための正しい方法を知らないからだ。
マーク・レウラウ著『習慣を変えれば人生が変わる』はじめに
さらに「今の自分の人生は、自分自身で選んだ結果。私たちの心は強い力を持っているので、自分が心の中で思っているとおりになるのだ」と、著者は言います。
「幸せは自分次第」
これが、本書の最も大事なメッセージです。
どれだけ習慣化メソッドを学んだところで、まず自分自身のマインドが変わらなければ、なかなか前向きに続けていくことは難しいですよね。
そういった意味で、本書は「自分の心の持ちようを変える第一歩」として役立つはず。
「自分は変わることができる!」という勇気を得ること、モチベーションアップに役立つ一冊だと感じました。
ただし、単なる精神論だけで終わるわけではありません。
本文では、習慣化していくための「100個」の具体的なアドバイスが紹介されており、各ポイントごとに具体的なエクササイズも付いています。
知識として学んだことをどのように実践すればよいのか?もしっかりとわかります。
- Part1:基礎固めをする(自制心と意志力を身につける、自分の人生に責任を持つ etc…)
- Part2:成功への道筋をつくる(感謝の気持ちを持つ、つねに「あともう少し」がんばる etc…)
- Part3:人生の目的と目標を見つけ出す(自分の最も大切な価値観を把握する、目標を書き留める etc…)
- Part4:時間を管理する(どんな約束にも10分前に到着する、1回に1つの仕事に集中する etc…)
- Part5:自尊心を高める(完璧主義ではなく「最善主義」をめざす、毎日、有終の美を飾る etc…)
- Part6:心と身体を大切にする(もっとほほ笑む、小さな変化を起こす etc…)
- Part7:行動を起こす(今すぐに動き出す、今、幸せになる etc…)
文中には偉人・著名人などの名言もたくさん引用されているので、読み物としてもためになり、すっと頭の中に入ってきやすいです。
よい習慣を実行して、理想の人生を送るためのマインドを身につけたい人
②『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』
ハイディ・グラント・ハルバーソン著『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』を紹介します。
本書の著者は「モチベーション理論」の第一人者です。
「あれをやりたい!これをやりたい!」とは思っても、気持ちばかり先立って、どうしても続けられない…。
そんな悩みを抱えている人は、ぜひ本書を読破してみてほしいです。
「目標達成のためにはどう行動すればよいのか?」が本書のテーマ。
心理学で証明された9つのメソッドと、目標に向かうための「習慣づけ」につながる具体的な行動方法が紹介されています。
目次は以下の通り。
- 第1章:目標に具体性を与える
- 第2章:目標達成への行動計画をつくる
- 第3章:目標までの距離を意識する
- 第4章:現実的楽観主義者になる
- 第5章:「成長すること」に集中する
- 第6章:「やり抜く力」を持つ
- 第7章:筋肉を鍛えるように意志力を鍛える
- 第8章:自分を追い込まない
- 第9章:「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する
著者は、目標達成ができる人とは、これらのポイントを身につけて習慣化している人だといいます。
たとえば第1章では、こんな事例が紹介されています。
「もっと睡眠時間を取るようにする」
この目標は具体性がなく、あいまいすぎてNG。
↓
「平日の夜は、午後10時までにベッドで横になる」
ここまで落とし込んでいくことが必要。
上記はあくまでも一例ですが、多くの人は「こうなりたい」と口にしながらも、「仕事で結果を出したい」「健康的な食生活をしたい」など、あいまいなイメージしか抱いていないのだと著者は言います。
誰にでも、気が向かないとき、サボりたくなるとき、あきるとき、落ち込むときがあります。
(中略)
目標が具体的なら、それが実現したときには、はっきりとわかります。反対に、実現できなかったときにも、何が原因かが、やはりはっきりとわかるのです。
ハイディ・グラント・ハルバーソン著『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』p14(電子版)
目標を、とことん具体的にすることの大切さを実感できる一冊。
各章の最後には「まとめ」のページがついており、自分が今日からやるべき行動がすぐにわかります。
ページ数があまり多くないので、さほど時間をかけずに一冊読み切ることができるのも魅力です。
目標達成にむけた「習慣」を身につけるための具体的な行動方法を知りたい人
③『小さな習慣』
スティーヴン・ガイズ著『小さな習慣』を紹介します。
表紙に描かれたシンプルでクマのイラストがなんとも可愛らしく印象的。
そして、表紙のキャッチコピー。
「目標は、ばかばかしいぐらい小さくしろ!」
これこそが本書のテーマです。
著者は、筋トレをする、本を読む、文章を書く、語学の勉強をするなど、あらゆる「やりたいこと」に対して、まずはおかしいと思えるくらい小さな目標を立てることが大事と言います。
最も大事なのは、小さくて失敗すらできない目標を立てること。
たとえば、本書で紹介されているエピソードにこんなものがありました。
体を鍛えたいと考えた著者は、あるとき「腕立て伏せ1回チャレンジ」という、ものすごく小さな習慣を実行。
多くの人は、「1回なんてばかげてる!」と思うかもしれません。
しかし、その小さな習慣(≒成功体験)の積み重ねが、いつしか「本物の習慣」につながり、生活を変えるきっかけになった、と著者は語ります。
全編を通して「小さな習慣」を立てていくことの重要性が語られ、その際に注意すべきポイントについても紹介されています。
そのひとつが、目標を勝手に大きくしてはいけないというもの。
たとえば「腕立て伏せ1回」を小さな目標に設定した場合。
「今日は余力があるから」という理由で多くの回数をやる(10回など)OK。
ただし、それはあくまでも「おまけ」と考えるべき。目標の数字そのものを上に設定し直すのはNG。
小さな目標は、あくまでもばかばかしいほど小さいままであることが、習慣化するための大事なポイントなのだそうです。
また、この本がもうひとつ主張しているのは、習慣化のためにはモチベーションだけに頼るのではなく「意志(意思ではない)の力」を大事にすべきということ。
その理由は、こうです。
意志の力を使うと、そのときにモチベーションがあるかどうかにかかわらず、特定の活動をスケジュールどおりに実行できます。
スティーヴン・ガイズ著『小さな習慣』ダイヤモンド社, P78
たしかに、モチベーションが高いときは120%のやる気で頑張れても、その勢いはたいてい続きません。
「今日は疲れた…」「なんとなくやる気が出ない」などの日にサボり、そのままモチベーションが落ちていく…。
きっと多くの人が経験したことがあると思います。
「小さな習慣」を「本物の習慣」につなげるためには、感情に左右されるモチベーション任せではなく、確実に、どんな状態でも続けられる行動をとること。
その重要性を、本書を通して学べます。
これまで「小さな習慣」を意識したことがない人には、とてもおすすめです。
1歩ずつでも、確実に習慣化につなげるための方法を学びたい人
④『理想の人生をつくる習慣化大全』
古川武士著『理想の人生をつくる習慣化大全』を紹介します。
人生は習慣の積み重ねによってつくられる。だから、よりよい人生のために習慣から変えていこう。
これが、本書の核となるメッセージです。
「大全」と名がついている通り、65個もの習慣化の方法が紹介されています。
習慣化を成功させるためのカギは「自分をうまく乗せること」だと、筆者の古川さんは解説しています。
やる気・モチベーションを感じるポイントは、人によって違うもの。
習慣化が苦手な人は、自分に向いていないやり方を探そうとしていたり、違うタイプの人をお手本にしていたりして、うまくいかないことが多いのだとか。
逆に、自分のスイッチが切り替わるポイントをしっかり押さえておくことさえできれば、面白いほど生きやすくなり、やろうと決めたことも続けやすくなるというのです。
その65個の習慣は、以下の4種類に分類されています。
- 行動の習慣:自分のモチベーションが上がる、やる気が出る方法を知る
- 思考の習慣:ポジティブなモノの捉え方ができるようになる方法を知る
- 感情の習慣:自分の「こうしたい」という心の動きや直感を鋭くするための方法を知る
- 環境の習慣:自分がイキイキと前向きに過ごせる環境に出会う方法を知る
これなら無理なくやれそうだ!と思える「自分を乗せるスイッチ」を見つけるために、本書が役立つのではないかと思います。
さまざまな習慣化の方法に触れて、その中から自分にピッタリ合うものを探したい人
⑤『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』
井上 新八著『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』を紹介します。
著者の井上さんは、年間200冊ほどのブックデザインを手掛ける、フリーの「ブックデザイナー」。加えて「習慣家」という、独自の肩書きもつけています。
本書を読み始めてまず驚かされるのは、著者が、ものすごい数の「続けていること」を持っているという事実。
「ジョギング:25年」「手書きの日記:22年」にはじまり、「起きてすぐ空の写真を撮影:7年10ヶ月」「5分瞑想:3年(毎朝)」「新作ゲームを遊ぶ:2年販(毎朝15分)」「短歌の歌集を読む・短歌をつくる:半年(毎朝」
…などなど、大きなものから小さなものまで、20以上のことが紹介されているのです。
「本当にこれだけいろんなことができるの!?」と一瞬思いましたが、読み進めて井上さんの考え方に深く触れると、できるものなんだな…と、納得してしまいました。
仕事や生活でやるべきことに追われる中でも、どうすればいろんなことに取り組んで、しかも長く続けることができるのか?
その理由や、無理なく物事を続けるための実体験にもとづく考え方が、ぎゅっと凝縮されている一冊です。
続けるための考え方・コツのひとつとして個人的に印象に残ったのは、「きちんとやる」よりも「小さくやる」を大事にするというもの。
まさに、先ほど3冊目に紹介した『小さな習慣』でも同様のことが書かれており、個人的にもこれはかなり効果があると感じています。
また、継続したいのなら「例外の日をつくらない」という話も、たしかに…と感じました。
「気が向いたときにやる」では、なかなか続かない。だから「毎日なら毎日」と決めて取り組む。その代わり、1日にやる分量は、どれだけ小さくても構わない。絶対に毎日続けられる程度にする。
そんな考え方は、自分も取り入れるようになっています。
物事を続けることは、とても楽しい!そんな気づきを教えてくれる本です。
好きなことを見つけたい、続けていった先に物事を極められたらいいな、なんて考えている方にもおすすめです。
続けることでやり抜く力を身につけ、自分の好きなものを極めたい!と考えている人
まとめ:習慣化はコツを掴めば誰にでもできる!
今回は、よい習慣を身につけるための心構えやコツ、そして決めたことを続けるために大切な考え方を学べる本を紹介しました。
私自身がこれらの本を読んでみて感じたのは、習慣化のためには、ただ単に小手先のスキルを身につけようとするだけではダメ(不足)だということ。
まずは習慣化できていない自分のどこに原因があるのかを理解して、自分を変えるためのマインドを確実に身につけていくことの大切さを実感しました。
決めたことを確実に続けることは、人生を変えていくための大きな一歩。
これらの本からは日々を充実させ、楽しく過ごすためのヒントも得られます。
気になる本があったらぜひ手に取ってみてください!