電子書籍を読んでいて、「内容が頭に入りにくいな…」と感じたことはありませんか?
電子書籍では、紙の本とは違う読書体験によって、このようなストレスを感じてしまうことがあります。
実は筆者もその一人。
電子書籍は10年近く愛用していますが、紙の本と比べてどっぷり集中できなかったり、後から振り返って「こんな本いつ読んだっけ…?」と感じてしまったりすることがありました。
そこで今回は、なぜ電子書籍の内容が記憶に残りづらいのか、そしてどのように対処すればよいのかを、実体験も交えて紹介していきます。
- 電子書籍が読みづらいと感じている人
- 電子書籍の内容をもっと覚えておきたい人
- 紙の本と電子書籍それぞれのメリットやデメリットを知りたい人
こういった人はぜひ参考にしてみてください!
電子書籍の内容は頭に入りづらいと感じる要因
まず、電子書籍の内容が頭に入りづらいと感じてしまう要因を探っていきましょう。
デジタル環境の特性によるストレス
電子書籍は、紙の本とは異なる「デジタル環境」で読書を行います。
ここでいう「デジタル環境」とは、画面の明るさや文字の表示方法、ページ遷移の仕組みなどのこと。
こうした環境の快適さは、読書をする端末(スマホ・タブレットなど)のスペックや設定、さらに電子書籍リーダーの仕組みなどによって、大きく影響を受けます。
そのため、電子書籍の場合、本に書いてある内容がおもしろい・つまらないということ以外に、「画面が暗い」「ページ遷移の動きがもっさりする」などの問題が出てきてしまうことがあります。
あまり快適に読めていない場合、脳がストレスを感じてしまい、なかなか読書に没入できないことがあるかもしれません。
ブルーライトによる目の疲れ・集中力低下
電子書籍の明るすぎる画面や長時間の画面操作は、目の疲れや集中力の低下につながる可能性があります。
皆さんも、一度は「ブルーライト」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。
ブルーライトとは、パソコンやスマートフォンなどのデジタルディスプレイから発生する青い光を意味します。
このブルーライトは目や身体に負担をかける要因となり、具体的には集中力の低下や目の痛みや疲れ、眠りの浅さ、イライラや集中力の低下を招くことがわかっています。
デジタルデバイスに囲まれている現代人。日頃から仕事やプライベートで、起きている時間の多くをパソコンやスマホの画面を眺めているという人もいるのでは?
目には相当な負担がかかっているかもしれません。
私の場合は、長時間画面を眺めていると、目のかすみと肩こりがつらいですね…。
こういった体の不調があると、どうしても読書に集中しづらいです。
スクロールによる読書疲れ
電子書籍では、紙の本のようなページめくりではなく、スクロールして文章を読むことが一般的です。
この長時間のスクロール操作は指や手首に負担をかけるだけでなく、精神的な疲労感のような「読書疲れ」を引き起こす可能性があります。
とくに小さな画面で長文をスクロールしながら読む場合は、何度も何度も画面をスライドさせなくてはなりません。
場合によっては、画面を拡大・縮小させる操作も必要です。
こういった余計な動作により、結果として集中力の維持が難しくなり、本そのものの内容が頭に入りにくく感じることがあります。
他のアプリやSNSの通知が気になってしまう
スマホやタブレットでの読書は、他のアプリやSNSの通知が気になってしまい、集中力が途切れてしまいやすいです。
スマホやタブレットを使うとなると、読書以外にも楽しいゲーム、メッセージアプリなどの誘惑がものすごく多いですよね。
目的意識を持って本に向き合わないと、どうしても誘惑に負けてしまいそうです。
電子書籍を快適に読んで頭に入れるための3つのポイント
ここでは、電子書籍を快適に読んで、できるだけ記憶に残すためのポイントを紹介します。
すぐにできるものから少しずつ取り入れてみてください。
ポイント①読書環境を整える
読書環境を整えることが、電子書籍を快適に読むポイントの一つです。
紙の本でも同じことがいえますが、静かな場所や適度な明るさの空間で、読書を楽しむことが大事です。
「無音よりも少しBGMが流れているほうがいい」など、集中しやすい環境は人によっても異なるので、ご自身にとっての快適空間とは?を考えてみてください。
また、肩こりや腰痛を少しでも軽減するには、背もたれのある快適な椅子や、適度な高さのテーブルで読書をするのもおすすめです。
ポイント②適切なデバイスを使って読む
電子書籍はいつでも、コンテンツ(書籍そのもの)と、それを読むためのデバイスの2つがセットです。
そのため、適切なデバイスを使うことは非常に大事です。
たとえば、目に負担をかけない大きめの画面サイズのタブレットや、目に優しい設定ができるデバイスを選ぶとよいでしょう。
また、先に挙げたKindleなど読書専用のデバイス(電子書籍リーダー)は、一般的なタブレットよりも重量が軽めであったり、ブルーライトカットなど身体への負担が軽減するように作られているものも。
専用端末を利用することで、集中力の維持や読書疲れの軽減に役立ちます。
ポイント③アクティブリーディングを取り入れる
「アクティブリーディング」とは、積極的に本の内容を理解し、記憶に残す読書方法です。
この方法を活用するためには、メモを取ったり、重要な箇所にマーカーをつけたりすることが効果的。
また、その本を読む目的を自分できちんと認識したり、わかりにくい言葉が出てきたら立ち止まって調べたりすることも、記憶の定着に役立つといわれています。
読書ノートをつけたり、他の人に読書の内容を共有したりすることも、アクティブリーディングを促進する方法の一つです。
私自身、アクティブリーディングを少しでも意識しているときと、そうでないときでは、読書の定着率が段違いだなと感じます。
電子書籍と紙の書籍はどっちがおすすめ?
ここまでの文章を読んで、「電子書籍の魅力がよくわからなくなった…」と思う人もいるかもしれません。
ですが、電子書籍と紙の書籍には、それぞれ独自のメリットとデメリットがあります。
電子書籍のメリット・デメリット
まず、電子書籍は持ち運びが便利で、一つのデバイスで複数の本を読むことができる利便性があります。
また、文字サイズの調整や検索機能、マーカー付けなど、手軽な操作で読書体験をカスタマイズできる点も魅力。
一方で、先述したように、画面の光が目に負担をかけたり、スマホの通知などが気になって集中力が途切れたりすることは、電子書籍ならではのデメリットといえるでしょう。
また、端末を外出先で使う場合には、バッテリー残量も気にしなくてはなりませんね。
紙の書籍のメリット・デメリット
紙の書籍は、リアルな紙の質感や匂い、五感を刺激する独特の読書体験が得られます。
表紙のデザインやカバーなどもこだわって作られていますし、大切な本を眺める喜びも味わえます。
また、本にはスマホのような通知機能が付いていないため、「読書に没入しやすい」と感じる人が多いようです。
しかし、持ち運びが不便で収納場所を取る点は、紙の本ならではのデメリットといえます。
たくさんの本を外に持って行きたい場合は、電子書籍のほうがやはり利便性が高いと感じられるでしょう。
あと、紙の本だと「読みたい!」と思ったときに、すぐに手に入らないですね。
電子書籍であれば、その場ですぐ購入し、ダウンロードして読み始められるのが魅力。
結局、どちらがいいか決めるポイントは、自分の生活や好みに合わせて考えるとよいかもしれません。
自分に合った読書スタイルや好みを大切にして、電子書籍と紙の書籍を使い分けるといいのではないでしょうか。
まとめ
電子書籍の読書体験は、紙の書籍とは異なる独特の特徴があります。
内容が頭に入りづらいと感じることもあるかもしれませんが、持ち運びがしやすかったり、保管場所をとらないなど、電子書籍ならではのメリットがあるのも事実。
なるべく自分にとって快適な読書環境をつくったり、アウトプットを意識しながら読んだりすることで、大事なポイントを記憶に残しやすくなります。
ぜひ今回紹介したポイントを活用して、楽しい読書ライフを過ごしてください。