活用しないともったいない! 図書館のメリット・デメリットまとめ

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街の図書館を皆さんはよく利用していますか?

日本全国どの地域にも存在するはずですが、「幼少期や学生時代以来、ご無沙汰…」なんていう方、意外と多いのではないでしょうか。

また、「図書館」というと本好きの人が集うイメージを持っている方もいるかもしれませんね。ただ、図書館には読書を愛する人はもちろん、そうでない人にも知っておくと、いざ!というときに役立つ情報があります。

この記事では、図書館を積極的に利用する読書好きの筆者が、図書館とはそもそもどんな場所なのか?をご紹介。
あわせて、図書館のメリット・デメリット、そして図書館のおすすめ活用法をまとめています。

ぜひ参考にしていただければと思います!

目次

そもそも図書館とは?

公立図書館は地方公共団体(行政)が設置

「図書館とはどんな場所ですか?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか?

「たくさん所蔵されている本を借りることができる施設」
きっと、そんなイメージを抱く方が多いのではないかと思います。

ここで、日本の図書館についての定義を定めた「図書館法」による図書館の定義をご紹介します。

図書館とは?
「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設」

一般的に想起される本はもちろんですが、それ以外に、郷土資料、美術品、各種メディア(デジタル化資料・CD・DVD・紙芝居など)なども、図書館が保存するものの対象となっています。

また、日本の図書館の種類は、大きく以下のように分けられます。

  • 国立図書館:東京・永田町の国立国会図書館
  • 公共図書館:自治体の公立図書館、法人等が設置する市立図書館
  • 大学図書館:主にその大学の学生・教職員の学習・研究に必要な資料を保存
  • 学校図書館:すべての学校に図書館の設置が義務付けられている
  • 専門図書館:官公庁や企業の図書館、研究機関の図書館、議会図書館など
  • その他の施設に設置される図書館:点字図書館、病院患者図書館など

このうち、一般の人々にとって最も身近な場といえるのは「公共図書館」でしょう。

公共図書館は、日本の自治体のほぼすべてに設置されており、自治体の規模によって「都道府県立図書館」「市区町村立図書館」に分かれます。

地域住民にきめ細かく図書サービスを提供できるよう、各地域のいろいろな場所に「分館」が設置されていることが特徴です。

公立図書館が民間委託される例が増えている

日本図書館協会が発表した「日本の図書館統計」によると、2022年の公共図書館の数は3,305館です。
>>出典:日本の図書館統計

一般的な公共図書館は「図書館法」に基づいて税金を使って運営され、一般市民が無料で利用することができるものとなっています。

図書館を運営するには、職員の人件費、施設の維持管理費などたくさんの費用がかかります。しかし、国民の文化水準を高めたり、知を受け継いで発展させていったりするためには必要不可欠な施設、というわけですね。

また、「誰もが平等に利用できる」というのも公共図書館のポイントです。

そんな公共図書館ですが、昨今では「民間委託」によって運営される例が増加傾向にあります。

そのきっかけとなったのが2003年にスタートした「指定管理者制度」

指定管理者制度を利用することのわかりやすいメリットとは、民間(株式会社やNPO法人など)のノウハウを活用した運営が可能になること。

実際に、民間委託を行っている公共図書館では、開館時間の延長、カフェの併設、電子書籍の導入など、利用者にとって魅力的なサービスの導入が目立ちます。

民間委託をしたことでサービスが向上し、来館者が何倍にも膨れ上がった図書館もあるのだとか。

一方、民間委託によるデメリットも叫ばれています。
たとえば、公共性の低下、保管資料の偏りなど、従来の図書館の質が落ちることが危惧される声も挙がっているのが実情。

公共図書館の民間委託は今後も増えていくと考えられますが、その動向にはまだまだ注目しなくてはならないでしょう。

図書館で本を借りるメリット5選

図書館の基本知識をご紹介したところで、ここからは「図書館で本を借りることのメリット」を挙げていきます。

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一般的な話と、図書館をよく利用する筆者の体験から考えるメリットも、あわせて紹介したいと思います。

①:お金がかからない

図書館の本は、すべて無料で借りることができます。

また、図書館という施設の利用自体にもお金はかからないので、本に囲まれながら「タダ」で時間を過ごせるという魅力があります。

比較的大きな図書館であれば「自習室」「学習スペース」が設置されており、読書だけでなく、勉強のために図書館を利用することも可能です。

そのほか、「ホール」や「集会所」などの空間が併設されるなど、地域住民の集いの場として活用されている図書館もあります。

なお、基本的に図書館は私語厳禁。
読書や勉強をカフェで行う人は多いですが、シーンとした環境で集中したいときには図書館がおすすめです!

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「シーンとした環境」とはいっても、図書館では、誰かが本や新聞をめくる音や、歩く音、咳払いなどは遠くから聞こえてきます。それらが「ほどよい音」として、より集中しやすいのですよね。

②:読書量アップにつながる

「この本、興味はあるけれど、わざわざ買うまでではないかな」「買っても面白いかわからないし…」

皆さんは、そんな風に思うことがありませんか?

「本を買う」となると少し考えてしまって、そのまま興味を失ったり、買いそびれてしまったりすることがあります。でも、無料で借りられる図書館の本であれば、ためらう必要はありません。

気になる本はどんどん借りてみる。
そして数ページ読んでみて自分に合わないと思ったら、読まずに返却することだってOKです。

そのため、図書館を積極的に利用するようになると、自然と読書量がアップします。
「できるだけたくさん本を読んでみたい!」と考えている人にこそ、図書館利用はおすすめです。

③:多様な本に出会うチャンスが増える

図書館には、話題の小説はもちろん、ビジネス書、専門書、実用書、歴史書、地図、雑誌…いろいろな種類・ジャンルの本が置かれています。

書店ではスルーしていたジャンルの本でも、タイトルが気になる、表紙に惹かれたなどの理由で「無料ならちょっと読んでみようかな」という気持ちになることもあるでしょう。

そんな小さな出来事がきっかけとなって、魅力的な本との出会いに結びついたり、自分の世界が広がったりするかもしれません。

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無料だからこそ、普段は読まない本にも手を出しやすいです!

④:貸出期限があるので読書がはかどる

図書館の本には「貸出期限」が設けられています。

自分で買った本だと「今は忙しいからちょっと時間ができたら読もう」と、ついつい後回しになってしまいがち。

でも、図書館の本の場合は「あと〇日で返却しなきゃいけない」という思いが常に付きまといます。

これはデメリットともいえますが、別の見方をすれば、期限が決められているからこそ、しっかり時間をとって読もうという気持ちになりやすいです。

いつもダラダラしてしまって結局読書がはかどらないと感じている方は、ぜひ図書館で本を借りてみてほしいです。

⑤:貴重な本・資料がある

図書館に収蔵・保管される本や資料は、ベストセラーや話題の作品ばかりではありません。

たとえば、すでに絶版となっていて私たちが簡単には手に入れられない本や、文化的・歴史的にも貴重な資料なども置かれています。

大きい図書館になればなるほど、珍しい本・資料の収蔵数も増えるでしょう。

古い郷土資料なども保管されており、街の書店とはまた違う形で、さまざまな本に出会う楽しみがあります。

特定の分野について詳しく調べものをしたい時にも、図書館が活躍します。

図書館で本を借りるデメリット・注意点5選

図書館にはたくさんの魅力・メリットがありますが、なかにはデメリットといえそうなことも。

図書館利用にあたって知っておきたい注意ポイントを紹介するので、それらを把握したうえで図書館を楽しく利用していただければと思います。

①:人気の本は予約待ちの可能性大

図書館にはたくさんの本がありますが、新刊や話題作など人気の本は借りたい人が多く、「貸し出し中」となっている場合がしばしばあります。

「読みたいときにすぐ読めない」場合があるのは、図書館の大きなデメリットといえるでしょう。

ただ、図書館では本を「予約」することもできるので(詳しくは後述)、順番待ちをしている間は他の本を読んでおくなど、ある程度の割り切りが必要です。

どうしてもすぐに読みたい本は購入する、時間がかかっても構わない本は図書館で借りられるのを待つなど、使い分けするのもおすすめです!

②:返却する手間がある

当然ではありますが、図書館で借りた本は必ず返さなくてはなりません。

一般的に、公共図書館の貸出期限は「2週間」となっています。

2週間は意外と長いと思いきや、日々忙しく過ごしていると、あっという間に経ってしまうのもの。

また、いざ返却しに行こうと思った日に突然の用事が入る、天気が悪い、体調がすぐれないなどの事態になると、図書館に出かけるのがとてつもなく面倒になってしまうでしょう。

返却日に遅れたらいろんな人に迷惑がかかってしまうので、もし予定通りに返却できなさそうな場合には、後で解説する方法で「延長手続き」をしておきましょう!

③:破損・紛失などのリスク

図書館の本は当然ながら自分のものではないので、丁重に扱わなくてはなりません。

しかし、どれだけ気をつけていようと「うっかり汚してしまった!」というリスクはゼロにはできません。

借りた本をよく外へ持ち出す人だと、紛失してしまうリスクも高まります。

図書館の本を借りる場合には、そのような「万が一」の可能性も頭に入れておく必要があります。

④:愛着が湧きにくい

皆さんの手元にも、お気に入りの本や、長年大切に保管している本が1冊や2冊はあるのではないでしょうか?

人生の節目に何度も読み返してみたり、なんてことない瞬間に「懐かしいな」なんて手にとってみたり。

昔読んだ本を何年も経って読み返すと、昔とはまったく違う印象を抱くこともありますよね。

「自分の本」は、そんなふうに一緒に年を重ねていくことができる楽しさがあります。

それに対して、図書館の本はほんの2週間も経てば手元から離れます。

一時的に楽しむにはいいのですが、愛着はどうしても湧きにくいのが難点といえるでしょう。

⑤:衛生面が気になる

最後にちょっと番外編…というか、気になる人と気にならない人が大きく分かれそうなお話をします。

それは「衛生面」についてです。

図書館の本は、不特定多数の人が触ることになるので、潔癖症の人にとってはややキツいのではないかと思います。

以前に借りた人が、どんな環境で読書をしているのかも見えないですしね…。

最近はウイルスの影響で、貸し出した本の返却時には表紙をアルコールで拭いてくれているようですが、それでも気になる人は気になってしまうはず。

yamamomo

ちなみに筆者の私は、実はわりと潔癖気味。あまりにボロボロで見るからに手垢まみれみたいな本は、借りずに買うようにしています(笑)
でも、図書館には新刊もわりと頻繁に入ってくるので、とてもキレイな本もあります!

知っておくと便利!図書館のおすすめ活用法

置かれていない本はリクエストしよう

「図書館に所蔵されている本を借りる」
これが一般的な図書館の利用法ですが、実は図書館にない本でも「リクエスト」ができることをご存じでしたか?

図書館の「リクエスト」とは…
図書館に所蔵されていない本に対して、利用者が「この本を読みたい!」と窓口に申し込むと、図書館が購入、あるいは他の図書館から借り受けるなどの方法で用意してくれるサービス

もちろん、どんな本でもすぐに用意してくれるわけではありません。

リクエストを出したら図書館側でまず調査や検討をし、リクエストを受けるかどうかが決まります。

少し時間はかかりますが、小説やビジネス書など、自分で買わなくても用意してもらえるかもしれません。
ぜひ活用したいところです!

各図書館で、リクエストできない本や資料の決まりが設けられているので(例:視聴覚資料や新聞、参考書などはNGなど)、利用する図書館の規約を確認してみてください。

なお、リクエストサービスを利用するためには、事前にその図書館への利用登録が必要です。

オンラインサービスを活用しよう

最近の図書館では「オンラインサービス」も普及しています。

たとえば、借りたい本があるかどうかを自分のパソコンやスマホなどからチェックできる「蔵書検索」。

オンラインサービスの利用登録も済ませておけば、そのまま「予約」することができます。
また、同じ自治体内の別の図書館にある本は、受け取り希望の図書館まで回送し、準備が整ったらメールなどでお知らせをしてくれます(※自治体によって異なる場合があります)

「もうちょっと借りておきたい…」「返却日に返しに行くのが難しそう」と思った際には、他の人の「予約」が入っていなければ「延長」の手続きもオンラインで簡単にできます。

自治体によってオンラインサービスの内容は異なりますが、多くの自治体で上記のようなサービスを展開しているはず。

さらに、最近はさまざまな資料の検索や閲覧ができる「デジタルアーカイブ」「電子書籍の貸出・返却」に取り組む図書館も増えています。

図書館でもIT化は徐々に進んでいるので、ぜひ活用してみてください!

住んでいる自治体以外でも利用登録してみよう

公共の図書館は全国の都道府県、また市区町村にあり、「家の近くで利用するもの」という認識を持っている人も多いはず。

ですが、図書館によっては住んでいる自治体以外でも利用登録をし、本を借りることができるのです。

自治体によって異なりますが、よくあるのは

  • 〇〇市にお住まいの方
  • 〇〇市内に通勤、通学している方

が条件となるケース。

このほか、近隣の自治体に住んでいる場合も利用登録できることが多いです。

さらに、一部の図書館では一切の条件なく、どこに住んでいようとどこで働いていようと、利用登録をすることができます。
たとえば、東京都千代田区立図書館がそのひとつ。

社会人になると、自宅の近くよりも職場の近くの方が図書館に足を運びやすいこともありますよね?

ご自身の普段の行動範囲の中で利用しやすい場所に図書館がないか、ぜひ調べて活用してみてください。

まとめ:図書館を上手に活用して楽しい読書ライフを!

公共の図書館は、わたしたちの暮らしに密着した施設です。

この記事では図書館のいろいろなメリット・デメリットを挙げましたが、なんといっても無料で本を借りることができるのは、やはり魅力的。

図書館によっては新しいサービスも誕生していますし、たまに図書館を訪れてみるだけでもきっとワクワクできると思います。

いつも「本は購入がメイン」という人も、ぜひ図書館を上手に活用して、より楽しい読書ライフを過ごしていただければと思います!

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